色を作る話の続きです。

実はビビくんと会った時、同時に他の人とも連絡を取っていました。

二股です。

 

その人はラダクリシュナンさんと言います。(以下ラダさん)

ラダさんは、オーガニックコットンの農家さんであるラッチュさん(彼も名前が長いので略します)のジンニング(綿を人の手と機械によってふわっとさせてゴミとって圧縮する工程です)の工場にお邪魔した時に、ラッチュさんが気を利かせてくれたのか、呼んでくれた人で、「僕は、こんな、インドの花とか、バナナの花、この葉っぱや実から色を作りナチュラルに染めています。」と、原材料を見せてくれたのでした。

それが本当に可能なら、何て素敵!と思った私は、直接染めを見に行ってもいいですか?と尋ね、「本当は非公開だけど、いいですよ。」と返事いただけたので、ビビくんと会えた翌日、ちゃっかり連絡を取り、行ってきたのです。ちなみにビビくんのラボはティルプールにあり、ラダさんはイーロード。隣駅で電車で1時間です。

 

 

駅まで迎えに来てくれたラダさんの車に乗り、山の方へ30分。。。。これは、結構田舎の方に行くなあ。。。。着いた先は、なんていうか、小さな集落。村でした。

 

小さな小さな建物の、8畳くらいの奥の部屋には洗濯機と、釜が2つ。

 

こんなところで染めてたのか。。。。でもちゃんとできるなら、場所は厭わないぞ、と私はサンプルの布を手渡し、希望の色に染められるかお願いしました。

 

 

ビビくんのラボでは、サティさんが「他の色もできるよ!」と言ってくれたものの、この時点で3色しかできず、私はどうしてももっと他の色も欲しかったのです。すいません、欲張りです。そこで、ラダさんとビビくんチームを天秤にかけ始めたのでした。

ラダさんは、布をソープナッツという木の実から作った石鹸で下洗いし、別の釜で色の粉を水で溶き、そして布を大きな鍋に入れ、、、、

思った以上に簡単に工程が進んでいきます。

この時私の頭の中は『堅牢度』でいっぱいでした。どれだけ色落ちするか、色が保つかです。

洗っても、色がちゃんと残るじゃない!ものすごい湿気と高温の蒸した室内で、染めて洗って洗って干して、、、を1日繰り返したのでした。

「その色のパウダーは、何なのか聞いたの?」

その日の夜、ビビくんから今日の人はどうだった?と電話がありました。(私は正直に、他の人と比べさせてね、と伝えてたのです。)

そういえば、染めの工程は見せてもらえたけれど、染料をどうやって作っているかの原材料も見せられたけれど、どうやって色を抽出してるかなんて、説明してもらえなかったなあ。。。と気付いた私は、すぐにラダさんにチャットで問い合わせました。

花はさらに山の方から採ってきていて、とか、言うのですが、色はどこで抽出してるの?と尋ねると、自分のチームが他でやっていると。それはどこ?と聞いても、スパッとした回答が返ってこないのです。

「じゃあさ、その色の粉を◎グラム欲しいって、伝えてよ。分析するから」とビビくん。

彼が、よくある一般的な染め工場、プリント工場とまったく違う点はこれです。サティさんと言うマイクロバイオロジストとともに、ラボラトリーがあり、専門的な機械をたくさん持っているところ。

早速ラダさんに、色の粉を少しくださいと連絡したのですが、思ってもみない返事が返ってきたのでした。

「あんな、普通なら外部の人に見せない秘密の染め工程まで見せたのに、信じてもらえないなんて!!!疑うなら染めた布を検査機関に出せばいいじゃないか。」

いやね、染め工程を見せてもらえたことも、試し染めをしてくれたことも、とっても感謝しているんですけど、私はこの商品を紹介するときに、本当に安全なんですよ、ナチュラル染めなんですよ、って心から言いたいし、情報も開示したいんです。あなたを疑っているのではなく、これから先、出来上がる物を手にする人の信頼を得るためにも、知りたいんです。

丁寧に伝えたと思うのですが、、、、ダメでしたね。

ちなみに試し染めした布では、その染料が何かと検査機関がチェックするには十分ではなく、やはり色の元があれば、という感じでした。

せっかく豊かなカラーバリエーションもあって、いいなと思っていたラダさんの草木染めでしたが、私の心はあの返信メッセージを見て離れていったのでした。

つづく