ポラチは、南インド、タミルナドゥ州のコインバトールから、車でさらに1時間くらい南下した場所にある、本当に物静かな農業エリアです。この日私たちは農家のボスの工場を訪れました。
まず見学したのはジン工場。ジンニングと言って、収穫した後のコットンを、まずは人の手により丁寧にゴミを取り去り、良いものと悪いもので分けていきます。
そして機械の中でふんわりと回転させながら、重さや品質の悪いものをはじき、そして伸ばし、(イメージとしては、製麺機みたいな感じ)圧縮された後、ミル工場へと運ばれます。
ミル工場は、コットンから糸にするところ。丁寧に、丁寧に、調整された湿度と温度の中、幾度もの過程を経て、やっと糸になるのです。
一番感激したのは、オーガニックコットンの畑でした。
オーガニックコットンの畑に行くと、私の求めていたオーガニックコットンのスビンの花が、様々な背丈で咲き乱れていました。中には190センチを超える丈も。とても背が高いのです!そして、房によってはまだ蕾のもの、花のもの、コットンボールが顔を覗かせているものもあります。
背丈や成長が不揃いなままなのは、成長促進剤、成長抑制剤を使っていない証拠です。
インドでは人の手で大事にコットンボールを摘み取ることができるので、一斉に刈り取るための枯れ葉剤も使われません。
もしあなたが、洋服を工場にオーダーしよう!と思ってネットを開けば、いくらでも発注先は見つけられるでしょう。けれど、それがオーガニックかどうかは、誰にもわかりません。
縫製工場は言います。「布屋がオーガニックコットンだと言っているからオーガニックだ」と。布屋も「糸屋がオーガニックコットンだと言っているからオーガニックだ」と言うでしょう。GOTSやETICOと言った証明書もついてきます。けれど、ほんの数パーセントなら、そうでなかったとしても、そうでないものが使われ混じったとしても、オーガニックコットンだと書いても良いと、ご存知ですか?
インドで特に難しいと思うことに、信頼できる取引先を見つけることがあります。きちんと内側を公表してくれるか。見えないところで嘘はないか。マハラニオーガニックは、そのオーガニックコットンの畑の肥料に何を使われているか、そこからしっかりチェックしていきます。
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